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帰国の日・・・まさかの最後のトラブル

 

 ついに今日は日本に帰る日だ。
朝は8:00くらいに起きて準備に取り掛かる。
そして看護婦さんと男のことユースホステルのロビーで集合し、みんなに別れの挨拶をしていざLosAngels空港行きのバスへ。
 このときもまだ『日本に帰る』と言う意識がまるでなかった。なんかまた別の町へ移動すると言った感じだった。

 さて、何事もなく空港に着き、空港まで一緒にきた看護婦さんと男のこともここでお別れだ。彼ら二人はJALで日本に、僕はマレーシア航空で帰るのだ。
 「それじゃあ、また地球のどこかであったらね!」と、別れの挨拶。成田から出発した時とは違って帰る時は飛行機出発の数時間前にちゃんと到着していた。
そして僕はチェックインの手続きを行った。
しかし、このたびは最後の最後まで僕を普通には過ごさせてくれなかった。
カウンターのおばちゃんが僕の航空チケットを見て一瞬眉をひそめた。そして、「あなたね、空港税が払われていないわね。Losの空港税は3ドルよ。」と、言われてしまった。たかだか3ドル、されど3ドル・・・・そう、僕にはこの3ドルのお金すら持ってなかったのだ。空港に来るまでのバス代で、財布の中は1ドルしかなかった。
「ええっえ!!!、3ドル?すみません、まけてもらえませんか?」粘りの交渉をはじめた。「空港税はディスカウントできないわよ。払わなければ飛行機に乗れないわね」
「うっそー、まじかよ・・・」と一瞬どうしようか考えて・・・・『そうだ、看護婦のやつらがまだいるはずだ!』と思いつき、「わかったよ、ちょっと待ってて」とカウンターのおばちゃんに言い、JALの受付カウンターへ走った。
 案の定JALのカウンターには看護婦さんのやつと男の子が行列の中にいた。と、さっそく「おお、元気か!またあったね!!」と白々しい挨拶をし、「実はさ、空港税が払えなくて困っている。3ドルかしてくれないか?」というと、「ははは、りょうらしいね。いいよ。別に返してもらえなくても。どうせ日本で使えないし、ドル紙幣は。」
と3ドルを貰い受けた! 「おお、ありがとう。恩にきるよ」とすぐにマレーシア航空のカウンターへ戻った。

 やっとチェックインが完了し、ホッとしていると看護婦と男の子達にまたも出くわした。「おお、またまたあったね!」とさらに白々しい挨拶をすると、3人でお昼を取ることにした。もちろん、僕はお金を持っていなかったので奢ってもらった。

 そして出発時間が近づいてきた。僕は二人にお別れを言い、マレーシア空港の登場口へ向かった。登場口でガラス越しにアメリカの砂漠を見ていると急に日本に帰るんだと言う意識が湧いてきた。『あ〜、帰りたくねぇ〜・・・・』もう今にも逃げ出したくなってきた。振り返ると、あまりにもいろんな事が起きた。
 バイアグラを買うために来た日本人、ハリウッドのマリファナや、ラスベガス、ニューオーリンズのアンドレやデジャ、メキシコのカーラや親切だったおじさんたち。
ただ唯一日本に戻る意味は、注文をしておいたバイク、アレキサンダーに乗るためだ。その時の僕にはそれしか意味を見出せなかった。

ふと財布の中を見た。1ドル札と2ペソと500円が入っているだけだった。でも心の中はいっぱいだった。すごい満足がいっぱいいた。

 行きの飛行機同様、ふんだんに飲み食いして気づくと成田空港だった。一ヶ月ぶりの日本、成田からローカル電車で家に戻った、みんなの歩くのがはやいと感じた。

 

 終わり